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母の二番目の兄の話②
戦争が終わった。その日、伯父たちは、他の兵隊たちと共に皇居前に来ていた。上官は伯父を含む若者たちに戻るように命令した。君たちはまだ若いから、との理由だった。
伯父たちを返した後、上官たちは自決したそうだ。
こうして伯父は二度、命拾いしたが、結局若くして世を去った。結核だった。
ある日容態が急変し、一番上の伯父がリヤカーに載せて、あちこちの病院を回った。所謂たらい回し状態だった。当時は仕方なかったのだろう。最後にたどり着いた病院で息を引き取った。既に手遅れだった。
一番上の伯父は、大声で、誰ということもなく、罵りながら、泣き叫んでいたという。後年私の知る伯父は、穏やかな人柄に見えて、そんなことがあったとは思えなかった。
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