<8月31日>女としての開花を意識する

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<8月31日>女としての開花を意識する

☆七海☆明日からまた、千宙としばらく逢えない。彼は前期試験があり、バイトも忙しくなるみたいだった。恋人となった彼と過ごした夏休みは、(つか)の間の幸福だった。静岡から東京に戻ってからは、夏休みという事もあり、千宙と数回デートした。戻って直ぐに連絡をして、新宿で映画を観た帰りに手をつないで歩いた。そして、ガード下でキスをして別れた。5日後は池袋の水族館に行き、サンシャインシティの踊り場のベンチでキスをしながら胸に触られた。その時も初めてのキスの時と同じように、「触って良い?」と(うかが)いを立ててきた。それから1週間後、渋谷の街をブラブラして代々木公園まで歩いた。周りのカップルがしているように、私は腕を(から)めて胸を押し当てるようにして彼にくっ付いていた。彼は歩き(にく)そうにしていたが、嫌そうではなくて時々肩に手を廻してくれた。  日も暮れて暗くなりかけた公園の芝生に寝転がり、キスをして胸を触られていたが、今度は断りもなく彼の手がブラジャーの中に入ってきた。私は一瞬ためらったが、(あらが)う事なく身を任せた。胸の形状を確かめる様に(てのひら)で包んだり()んだり、指が乳首を触れた時には体に電流が走ったように感じた。私はトイレに行きたいのを、必死で我慢していた。  彼は私の反応を確かめながら、一つひとつ段階を踏みながら行為を進めていた。別に感想を求められる訳ではなかったが、私の心と体が反応を示していた。この夏休みの間に、私は女として開花していく自分を意識していた。☆☆☆  東京へ戻った七海の誘いを、千宙は二つ返事で応じていた。夏休み中はバイトの自由もきき、大好きな七海と会うのを拒む理由はなかった。 ★千宙★七海と会うのが楽しくて、今日は新宿で映画を観た。恋愛映画は恋人同士の定番であり、手をつないで頭を寄せ合って観ていたが、ストーリーはほとんど頭に入って来なかった。それよりもキスシーンになると、早くキスをしたくてうずうずとしていた。隣の彼女にも、気付かれていたかもしれない。★★★  サンシャインの踊り場はカップルが多く、千宙たちもその例にもれずにベンチで愛を交わし合っていた。キスをするだけでなく、胸へのタッチが許されていた。 ★千宙★今日はキスから一歩進んで、七海のおっぱいに触る事ができた。彼女が眠っている時に触った事があるが、今日は同意の上で、彼女の反応を見たかった。薄いブラウスの上からで、おっぱいはブラジャーにしっかりと守られていて、大きさはCカップだと言っていたが、柔らかさと張りがあった。七海に特別なリアクションはなく、ただキスに夢中になっている振りをしているようだった。★★★  渋谷のハチ公前の交番で待ち合わせ、二人は街を散策しながら道玄坂に来ていた。ラブホテルの一角に差し掛かり、七海は千宙の腕に胸を押し付けて歩いており、いかにもホテルから出て来たラブラブのカップルに見えた。そして、公園通りに戻って代々木公園まで歩いた。 ★千宙★まさかラブホテルの前に来てしまったが、七海はどう思っただろうか。まだホテルに入る段階ではなく、計画的にこの通りに連れ込んだと思われても困ると思った。それから代々木公園に行って芝生に寝転び、いつものようにキスをして胸を触っていたが、辺りに人気がないのを確認してTシャツの下から手を()し入れた。彼女は一瞬ビクッとしたが、俺の手の動きを許していた。ブラジャーを押し上げて直接乳房に触れ、その感触と彼女の顔色を確かめた。まだ小さな乳首を指で転がすと、「うーん」と声にならない声を発して眉根(まゆね)にしわを寄せていた。帰り際に、「千宙のエッチ!」と言われて、彼女が嫌がってはいない事を確認できた。★★★  二人の性的な(たわむ)れは、夏休みの内に進展を見せた。千宙の段階的な行為は上半身から下半身に及んでいったが、まだ太股の段階で止まっていて、局所への触れ合い、そしてセックスまでは到達していなかった。
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