まだかなぁ

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「お母さん、まだ熱いよぉ」 「坊や、ちゃんとフーフーした?」 「もうずうっとしてるけど、全然冷めないんだ」 「私たちは猫舌だから、いやあねぇ」 「すっごく美味しそうなスープなのにね」 「そうかしら。体に悪そうなのもチラホラ見えるけど」 「でも、少しでいいから飲んでみたいなあ」  ジュルル…… 「あら坊や、ヨダレが落ちちゃったわよ」 「だって、本当に美味しそうなんだもん」 「そうねえ……もうちょっとしてから、また来る?」 「もう3回目だよ。待っても待っても熱くなるばっかりだよ」 「スープの熱がこもる一方なのね」 「どうしよう」 「じゃあ温度が低くなるまで、もう少し待ちましょう」 「あとどのくらい待つの?」 「そうねえ、  あと100年ぐらいかしらね」 「温度が下がってるといいね」  そう言うと、巨大宇宙人の親子は地球をのぞき込んで暗い影を落とした。 (次の章へ)
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