【第一章 結】祟り地蔵

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 逆に神薙さんがそう感じると言うことは、やっぱり二人が大事にしていた証拠だし、見守っていてくれているようで嬉しい。 「そうだったか……悪い。気に障ったなら謝る」  神薙さんは今までの威勢を失い、バツが悪いような顔をする。そこまで僕は気にしていないが、こちらも答えてもらわなければならない! 「さぁ! 神薙さん、僕は全部言いました! 今度はあなたの番です!」  僕は大きく鼻息を鳴らした――  神薙さんは観念し、自身の隣をポンポンと叩いた。 「わかったよ……じゃあここ座れ」  僕はそれに従い座る。 「お前、神薙家って知ってるか」 「神薙さんの御家族? いえ……有名なんですか」 「じゃあ、陰陽師、この名前は聞いたことがあるか」  なんだって……? 「俺は陰陽師、安倍家の血を引き継ぐ子孫だ」 「へ……っ?」 「ああああ……くそっ! 言うのも恥ずかしい。今時、陰陽師だって言うのも言いたくねぇ……」  神薙さんは顔を真っ赤にして、頭を抱えていた。  可愛い――  か、かっかわいい!? 何を僕は思ってるんだ。
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