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翌朝の見送りは家族が勢ぞろいだ。
じいちゃんの運転で助手席には親父、俺は後部座席に乗る。
「身体には気をつけるのよ」
ひかりを抱いた母ちゃんが涙目だ。夏那は黙って笑ってくれている。その側に立つ美音が夏那の手を握ってくれていた。
「いってらっしゃい」
夏那の言葉にうん、と頷く。
小さな弟妹が笑顔で手を振っている。飛び出さないように二人の手を両手で握るばあちゃんだ。
それを見守る様に立つ拓海がとても頼もしい。
元気で、とみんなに伝えじいちゃんの車が発進した。
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