act.5 飛べ

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   翌朝の見送りは家族が勢ぞろいだ。  じいちゃんの運転で助手席には親父、俺は後部座席に乗る。 「身体には気をつけるのよ」  ひかりを抱いた母ちゃんが涙目だ。夏那は黙って笑ってくれている。その側に立つ美音が夏那の手を握ってくれていた。 「いってらっしゃい」  夏那の言葉にうん、と頷く。  小さな弟妹が笑顔で手を振っている。飛び出さないように二人の手を両手で握るばあちゃんだ。  それを見守る様に立つ拓海がとても頼もしい。  元気で、とみんなに伝えじいちゃんの車が発進した。
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