坂道にて

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暗い景色の坂道に、 家路の君は何思う。 夕暮れ時は蛍を連れて、 空に留まり星になる。 やんちゃな蛍は流れ星、 満月目指すヤツも居る。 天の川で水を飲み、 身を焦がして光りだす。 静かな夜空は忙しなく、 やがて東雲夜も明ける。 静かに空から降りて来る、 蛍は大地へ散り帰る。 土に雫が落ちる頃、 木々に留まる蝉は鳴く。 雲の流れと雨続き、 乾いた風が頬撫でる。 何度目かの蔦が枯れ、 そろそろ実りの頃を待つ。 こうして何時もの夏終わり、 今年は君の居ない夏。 夕暮れ長い影を踏み、 一人の坂道思うぼく。
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