お前が犯人だろう!→し、死んでる!?

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お前が犯人だろう!→し、死んでる!?

 犯人と思われる奴を問い詰め、部屋に閉じ込めておこうとか見張っておこうとか言ったらそれはもう1000%犯人じゃないし犯人に殺される。幸い犯人扱いされる奴が閉じ込められる前に間に合った。  でもみんな殺気立っていて、その人違いますよなんて言えない雰囲気になっている。いや、ここはアリか? あえてそういう発言をするってのも。 「みんな落ち着け、その人は犯人じゃない」 「何言ってるんだよ!アリバイないのはこいつだけだ!」 「そうよ!他に誰ができるっていうの!」 「消去法ってだけだろ、それにアリバイって言うけど最初に死んでた人、鐘が鳴った時死んだとは限らないじゃん。実は半日前とかに死んでたら全員アリバイないだろ」  俺の言葉にぐっと皆言葉を詰まらせる。しかし、やはりコイツ以外犯人とは考えられない、庇うって事はお前も仲間か! と言い始め、俺とその人は別々の部屋で軟禁されることになった。  扉には見張りが立っている。よしよし計画通り。離れた部屋は連絡しづらいということで隣同士の部屋だ、つまり見張りはお互いの姿が確認できる距離。これなら犯人は侵入が難しいし一人だけ殺すなんてできない。お互いを監視することで犯人の動きを封じる作戦。  外で何か会話が聞こえた。あ、嫌な予感。鍵を蹴りでブチ壊して外に出れば、見事に見張りの二人が死んでいた。そしてそこには真犯人の姿。 「お前らが死ぬんじゃねえよ!!」  だから、修正が雑過ぎるんだよ!こいつら片方は死ぬ予定だったけどもう片方は生きてる予定だっただろ!見張りの意味ねえし!!  俺にトリックを暴かれたため俺にも襲い掛かって来る犯人に顔面パンチをお見舞いし、鼻血を出して苦しんでいる姿を睨みつけてから俺は物語を去った。脳筋かよこいつは、アホ。
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