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本当にサイコパスな犯人は意外といない
前の「怪しくない奴が犯人」に被るが、ガチもんのヤバい奴が犯人って少ないんだよな。映画とか、若手俳優が主役のサスペンスとかだとたまにあるがベテラン俳優がでる警察ものは結構犯人は良いやつなんだ。刑事も人情あふれる人。
ひつじさんたちの沈黙みたいにマジサイコな犯人いない。物語にいたら絶対犯人じゃない。
これはフラグじゃなくて「あるある」だな。あるあるの場合はルールが変わる。
つまり、俺が物語を変えていい(ドヤァ)
ガチサイコ野郎を犯人にしてみるか。わかりやすすぎると目つけられるからわかりづらく。
ちなみにサイコパスって猟奇的な殺人犯、って認識してるならちゃんと調べような、厳密には違う。一言で言うなら超絶自己中だ。他人と分かり合えない故、反社会的になりやすい。だから他人から理解されにくく「ヤバいやつ」とされてしまう。種類は様々だから定義づけができない。
今回の準備したサイコパスはこちら。自分を吸血鬼と信じている永山釈迦君。名前からしてやばいだろ。他人の血を一日一回舐めないと発狂する。あと頭がいい、十五歳でアメリカの大学に飛び級入学した。吸血騒ぎで一週間で退学になったけど。
息子を轢き逃げされた山下さんの復讐劇にこいつをリリース。するとどうなるか? 復讐したい奴の他にフルコースみたいな死体の山が積みあがる。山下さんが一番慌てる。
「山下さん! あなたは息子さんを亡くし精神を病んでしまった。自分を吸血鬼だと思い込み、憎い相手の血を啜る事で精神を安定させていたんだ」
「十年前のあの事故が招いた悲劇、ですね……」
探偵と助手がなんかゾーンに入っちゃってる。俺は履いていた靴を脱ぐと二人の頭を引っ叩いた。
「そっちじゃねえええ!」
痛がっている二人を無視して永山釈迦には顔面に頭突きした。
「お前もちゃんと証拠残せよ! 証拠完全隠滅しすぎなんだよ! あともっと怪しい言動しろよ何社交性全面出してんだ! サイコパスの風上にも置けねえ奴だな!」
「そんな理不尽な」
居合わせた警察のおっちゃんに突っ込まれ、俺は「クソどもが!」と怒鳴って物語をあとにした。
後で冷静になって思い返すと良い人そうにしか見えないのもサイコパスの特徴の一つにあった。悪い事したかなって思ったけど永山にはそういう設定つけてないから器用すぎる超絶不器用人間なだけだった。
考えてみりゃガチのサイコパスを俺が扱えるわけねえか。
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