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「こんなところに居られるか、俺は部屋に戻る」
クローズドサークルで殺人事件が起きて、必ず一人はいる、周囲が犯人だと疑って自分ひとりで閉じこもる奴。
親の顔より見た展開なのにいまだにこういうこと言ってる奴がいるんだよな。一人いるとむしろ安心するくらいだ。
今から俺に近づいてくるやつは犯人だと思って俺も殺しにかかるから、そんなことを言って部屋に戻ろうとする男の背中に思いっきり飛び蹴りをくらわせた。
ぶげ!? と悲鳴を上げて地面に転がった男。その男を前に仁王立ちして男を見下ろした。
「むしろお前一人になったらお前が犯人だと思うから。お互いを監視して見張ってりゃあいいじゃねえか」
わざわざ自分が一人になると宣言するやつなんて、他に邪魔してくる奴誰もいないからどうか殺してくださいと言っているようなものだ、なぜそれがわからないのか。
お前が超能力でも持っていて念じるだけで人が殺せる位に強いんだったら、それでも構わない。そうじゃないならみんなと一緒にいろよボケ。
そして一人になった奴は殺されるフラグをへし折ったと思っていると、突然の落雷により停電が起きて暗闇は三十分続き、結局さっきの男は死んでいた。
物語を修正しやがった、あいつら。
「雑すぎだろ」
暗闇の中でどうやってターゲット殺したんだよ暗視カメラでも持ってんのかよ、とイラっとして犯人を思いっきりボコボコにしてその物語を後にした。
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