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 瞳は、慌てて申し出た。 「あ・・・す、すみません。手伝います。何をすれば・・・」 「いいよ、もう、ほぼ終わっちゃったから。今更、遅いんだよね」  つっけんどんに返されて、瞳は、萎縮して身をすくめるばかりだった。  女は、ため息をつくと、 「まったく、今日まで散々世話になっておきながら、感謝してるふうもないし。普通は、帰る前に、一言お礼くらい言うもんじゃないの?」 と小言を口にした。
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