都橋探偵事情『莫連』

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「そうだ、よく言った。お前がそこに気付くことを誘っていたんだ。どうです多田さん、やるだけの価値はあるでしょ」  中西が並木の肩を擦りながら言った。 「俺が頷いたのは君の誠実さにだ。忘れていたものを想い出した」  多田は並木に自分が刑事なり立ての頃を重ねた。ベテランになると手順を飛ばすようになる。万から一を探り当てるのではなく、百から十を得ようとする。 「そうなんですよ、要領が悪いから、無駄ばっかりして、でもコツコツやるのがこいつの取柄で、寛大な気持ちで接してやってください」  多田は中西が邪魔になった。並木ともっと話がしたい。出来れはスリ集団の逮捕に協力して欲しい人材だと考えた。 「どうだね、菊名駅に行くから一緒に?」  多田が誘った。その時ピラフが来た。 「はい、是非お供させてください。西、お前はそれ食ってから来い」  多田と並木は立ち上がった。 「ちょっと待ってくださいよ五分もあれば平らげるから」  二人は店を出て階段を駆け上がる。天井から埃が落ちて来た。 「あんたいい男ねえ」  ママが煙の中から現れた。 「ありがとうございます。その言葉いつも聞き流しています」 「そう、二人っきりになったわね、やる?」  ママがシャツを脱いだ。ピラフは大盛で飯が固い。飲み込むのに時間がかかる。それに味が濃い。ママがブラジャーを外して乳房を持ち上げた。「ブルブル~ン」と頬を揺らせた。テーブルの下に潜り込み中西のズボンチャックを下す。それなりに興奮してきた中西のブツが飛び出した。ママが咥えると口の中でさらに膨張。中西はピラフの皿を手に持って書き込む。ママが背でテーブルを押し倒した。中西が立ち上がる。ママがパンツを下げた。倒れたテーブルの足を握り中西のブツに尻を押し当てた。腰の揺れと共にスプーンが皿に擦りカチカチと鳴る。
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