7話

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「圭太、私サンダルが…っ」 脱いでないよって言いたいのに、進むスピードが速すぎて舌を噛みそうになった。 階段を上る途中で自然と脱げたサンダルが、どこかに転がっていく音がする。 「圭…んぅっ…」 ドサッという音がするぐらい、勢いよくベッドに下ろされたかと思ったら、間髪入れずに圭太が覆いかぶさってくる。 急くようなキスが、圭太の余裕の無さを物語っているみたいだ。 「はあ…本当余裕ねえから…もし乱暴だと思ったら止めて」 「んっ…ね、じゃあ待って…」 「待つのは無理」 至る所にキスをしながら、服が脱がされていく。 心構えなんてする暇もなく、どんどん暴かれていくのが堪らなく恥ずかしい。 「俺のっていう印付けるから」 私が何をと言う間も無く、鎖骨辺りに吸い付かれた。 そのまま降りていく唇が胸に辿り着く。 「圭太…あっ…そんなにしたらっ…」 自分の声がどんどん甘くなっていくのが恥ずかしくて、手で口元を押さえる。 「瑞希、手退けろ」 そんなの無理。 圭太に聞かれるのが、恥ずかしくて堪らない。 「声聞かせろよ。俺で瑞希がどんな風になるのか知りたい。…全部教えてくれるんだろ?」 そう言われたら、手を外さないわけにはいかなくて、ゆっくりと腕を体の横に下ろした。 「ん…いい子。…恥ずかしい?」 「恥ずかしいに決まってるでしょ…」 「…可愛い」 「ひゃっ…」 「ここ気持ちいいんだ?」 胸の先端を指で弄られて、我慢できない声が漏れ出る。 「やっ…違っ…」 「違わないだろ。素直に言ってみ?」 「んっ…気持ちいい…」 「…やべえな。バカみたいに可愛い。言わせたの俺だけど」 可愛いなんて今まで圭太に言われた事無かったけど、誰に言われた時よりも嬉しい。 「下はどうなってんの?」 「あっ…待って…っ」 「…あ~あ、何これ。すご…」 恥ずかし過ぎて消えたい。 「俺でこんなになってるとか…本当可愛すぎてやばい」 「ひゃうっ…」 「あ~…もう余裕無さすぎて、頭ボーっとしてきた」 「んっ…やっ…」 「なあ、瑞希…もうここ入っていい?」 「あっ…んあっ…」 「瑞希、答えて。入っていい?」 圭太に何を言われているのか、全然頭に入ってこない。 「…答えられないぐらい気持ちいい?」 「ひゃあっ!」 耳元で急に囁かれて、体が大きく震える。 「本当…こんなの見た男が他に居るかと思うと、気がおかしくなりそうなんだけど」 圭太の指が離れて、少しづつ落ち着いて来る。 「こんなの…なった事無い…」 「え…」 今までは、どこか冷静な自分が常にいた。 こんな風に、殆ど何も考えられなくなった事なんて無い。 「はあ~…」 「どうしたの…?」 「瑞希」 「ん…?」 「寝れないと思っといて」 寝れない…とは? まさかね… 「冗談…」 「本気」 圭太の目が、ちょっと据わってる様に見えて、本当に本気なのかもしれないと思わせる。 「冗談だと思ってるなら、まあそれでもいいけど。今から証明してやるから」 「そんなの…んんっ…」 続く言葉は、圭太のキスで言えなかった。 証明なんてされたら身が持たないのに、どんどん深くなっていくキス。 それと同時に、圭太が足の間に体を滑り込ませてくる。 「…瑞希、いいか?」 「…うん」 1度大きく息を吐いて、ゆっくりと圭太が中に入ってくる。 「んっ…!」 「あ~…これ本当抑えらんねえかも…」 ボソッと呟いたのが聞こえたかと思うと、どんどん動きが激しくなっていく。 「はぁっ…瑞希、好きだ…」 「圭太っ…」 「愛してる…っ」 耳元で何度も何度も、好きと愛してるを繰り返し囁かれて、初めて自分の心が満たされるのを感じた。
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