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カラリンカランカラン
扉を開けるとそこは飴色に鈍く光る木の空間。楢の床に楢のカウンター。明るさもあるが落ち着いて長年よく磨き上げられたカウンター。
古い柱時計がチキチキチキと客を前にしてそこだけ動いている。
カウンターの向こうには誰か居るはずなのだが存在感が無い。
好きな席に座ってみる。
腰の位置よりも座席の高いすらりとした脚の椅子の弯曲した背に手をかけた。
時計が良く見えるカウンター席である。
カウンターはぐるりと柱時計の前を囲んでいて
奥の暗がりの向こうへ続いている。
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