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1章
1年前
ーアルファード学園ー
僕は、レイ・ミルフレッド。アルファード学園剣術科の2年生。1回留年している。実技の単位が足りなくて。どうしても剣がうまくできない。ほかの学科に転科も少し考えたんだけどどれも適性がなくて無理だった。それに僕は剣士にあこがれてこの学園に入ったから変えたくなかった。
「何、考え事か?」
こいつは、拳闘科3年、幼馴染のクルス・ルフォット。こいつは学園内ランキング上位の強者だ。
「そうだよ。クルス、何か用?」
「そうそう、先生が呼んでいたよ。」
「そうなんだ。わかった。」
何の用なんだろう?ランキング上位でもない、ましてや留年生を呼ぶなんてあのことしかない気が…。
まあ、行ってみればいいか。
ー剣術科 教師の部屋ー
ついた。
「失礼します。」
「きたか。此処座れ。」
出迎えたのは、ゴウ・フェクス先生。僕の担任だ。
「失礼します。」
「早速だが、お前退学。」
やっぱりか。
「落ち着いているんだな。」
「はい、予想していましたから。」
「こんなに落ち着いて受け入れたやつはお前だけだ。
は~~。知っての通りこの学園は実力主義。入れたとしても実力がなければ退学。お前にほかの学科の才能があれば強制転科で学園にいさせてやれたんだけど。は~~。お前全部才能ないんだよ。は~~。」
ため息つきすぎると不幸になりますよ。
「いつまでに出てけばいいんですか?」
「待て待て。救済制度があるの知ってるだろ。」
「学園ランキングの剣術科2年の最高ランキング者なんですよね。対戦相手は。ならもう戦いましたから。昨日。ぼろ負けですよ。知っているでしょ?」
この先生と相手の担任の先生が立会人だったのだから。
「は~~。今週中だ。すまない。」
「大丈夫ですよ。では、失礼しました。」
泣くな。まだ1人になってない。強くなることをあきらめてない。だから大丈夫なんだ。
「レイ、大丈夫か?」
「大丈夫だ。クルスのお節介。」
「話、何だった?」
「僕、退学だって。」
「えっ」
何でそんなつらそうな顔するの。クルスが退学ってわけじゃないのに。
「大丈夫なの?」
「大丈夫だって。それに旅もしてみたかったし。卒業したら合流しようぜ。」
これでいい。こいつは僕の心配してるほど暇じゃないんだから。
「よし決めた。俺も行く。自主退学だ!」
はぁ!!!
「何言ってるの!?」
「旅は道連れっていうだろ?それにレイ1人じゃ心配だし。」
「クルスは、」
「はいは~い。いつも一緒約束したろ。」
遮られた。話の途中に遮られるのがむかつく。は~~。こいつは1度決めたら変えないからな。は~~~。
「わかった。わかった。なら学園長に言って来いよ。それからだ。」
ー夜ー
「じゃあな。」
「さようなら。」
2人旅の始まりだ。
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