1章

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-1月後ー あれから僕らは冒険者になった。今はもう冒険に慣れてきたところだ。今からクルスと話し合って少し難易度の高い依頼を受けるかどうか決める。僕はやるのは反対だ。 冒険者になるには、冒険者ギルドに所属する。ギルドは、人間族にしかない機関だ。ギルドに所属すると、依頼を受けることができる。また、魔物の盗伐した証をギルドにもっていくとお金がもらえる。魔物の角や、牙などだ。それらは魔術薬の材料になったりする。 ちなみに、天使族な羽も、獣人族の毛も、人魚族の鱗も、魔族の角も材料になる。 それは、置いといて、話を戻そう。 「いいと思うな~。やろうよ。レイ。」 「やだ。慣れた時が一番危ないっているだろ。」 「いいじゃん。」 「ダメ。」 「でも、この前俺が譲ったから今回は俺優先!」 「は~~。わかった。」 結局僕が譲ることになった。こいつには甘いからな。 「なら、これは?洞窟調査。」 「これならいいんじゃないかな。クルスのことだからもっと難しいの選ぶと思ってた。」 「これも結構難しいよ。それにレイの意見も入れとかないとな。」 「これ受けよ。」 「無視かよ。」 出してこよう。あっ 「出してくるね~。」 いきなり取るなよ。 「出してきたよ。」 「行くのは明日にしよう。今日はお休みにしよう。」 「了解~!」 ー旅館ー 僕にも魔術の才能があれば、クルスの役に立てるのに。どうしてないんだろう?誰でも少しの魔術の才能はあるのに。僕には全くないのはなぜ?こんなことありえないって先生も言ってた。どうして? それに、本当に他種族は危険な存在なの?分かり合えないの? 本当に、人魚族は傲慢なの? 本当に、獣人族は凶暴なの? 本当に、魔族は残酷なの? 本当に、天使族は冷酷なの? これは人間族に都合のいいように言ってないの?本当にそれが真実なの? 会ってみたい。人魚族に。獣人族に。魔族に。天使族に。会って判断したい。 戦争なんて嫌いだ。剣士だった父さんも魔術師だった母さんも、戦争で死んだ。妹は、戦渦に巻き込まれて死んだ。戦争がなければみんな生きてたんだ。幸せに暮らしてたんだ。僕らが勝ったら戦争はなくなるそう信じたからアルファード学園に入った。でも学園の授業を受けて疑問に思った。本当に戦争に勝つことが戦争を終わらせることにつながるの?勝者を決めてその後は?何十年何百年と平和でいられる保証はあるの?もしもっと戦争が過激になったら… 僕は、僕みたいな思いをする人をもう出したくない。そのためには、5種族同盟みたいなものを作ったほうがいいと思う。そのことは、明日依頼が終わった後言おうと思う。きっとクルスならいいって言ってくれる。でも、他の人にばれたら反対とかされるかも。だから、クルスだけに言おう。2人きりの時に。 もし反対されたら、僕1人で行こう。もともと1人旅の予定だったんだから。 この依頼が終わったら、どちらにしても他種族を探す旅に出よう。 もう寝よ。明日は大事な日になるから。
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