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~朝~
いつもより早く起きてしまった。窓から見た感じ、まだ誰も外に出てないみたいだな。にしてもそんな早く起きてないのに、何で?僕が住んでいたところではこのくらいの時間にもう人はいるのに。
種族の違いってやつか?なら、アルが起きてきたら聞いてみよう。
外に人が増えてきたのにアルは、まだこない。どうしたんだろう?寝てるのかな?…起こしに行こう!
「失礼するよ。アル、起きてる?」
アル?
「アル?…いない。どこにいるのかな?教えてくれれば一緒に行くのに。せめて書置きでもあればいいのだけど。」
それからレイは、部屋を見て回った。そして机の上に何かあるのを見つけた。
「なんだろう?これ。」
その四角い何かに触った。そしたら、それは起動した。
《これは魔道具。知ってるか?…まあいい。一応説明しといてやる。これは、音を記録する魔道具だ。これは設定しとけばそいつしか聞けないようにできる。レイで設定しといた。だから安心しろ。此処で言うことは誰にも聞けない。…魔族の朝は遅い。それを言う前に休んだから言いそびれた。すまん。それだけ言いたかった。あと、俺寝てたら起こさないでくれ。まだ寝たいはずだ。》
そ、それだけ…。なら、どこ行ったんだろう?……ん?まだ続きがある?
《だ、誰だ!!》
《ついてきてもらう》
《嫌だ!!それに、貴族の回し者が何の用だ。》
《それでもついてきてもらう。問答無用だ。》
《ガタッ》
ーブツッンー
どういうこと?誰かに連れてかれた?助けなきゃ。
でもどこにいるの。貴族。怪しまれない程度に聞きに行こう。
そうと決まれば行かなきゃ。
あの人優しそう。
「すみません。僕最近ここに来たばかりで分からないことだらけなんですけどわからないことがあって。」
「何、教えてあげるよ。」
「ここの近くの貴族様って誰ですか?」
「知らないのかい?先祖返りで興味ないことが多いのか?まあ、詮索しないでおくよ。近くって言ったら、領主のロヤリテート家だね。知っとかないと後で大変だからね。」
なるほど。ならその家にアルが居るのかな。でも大変ってなんでだろう?
「大変って何がですか?」
「それは、ここに住むことになったら領主くらいの名前は覚えていないといけないからな。」
「そうなんですか。ありがとうございます。」
「嫌いいよ。それにしても悪魔らしくない悪魔だね。じゃね。」
びっくりした!ばれたかと思った。
でも、ばれてないみたいだから良かった。
でもどこに家があるかまでは聞けなかった。これ以上はばれそうだったから。
これ以上の手掛かりはない。
どうしよう。
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