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「昨日は風呂に入らずに寝てしまったから、朝一番で風呂に入ろうと思ったら先客がいました」
日向が右手の人差し指で壁越しに露天風呂を指差す。
「この建物に住んでイルのは全員女性……日向サンも見られて困るような貧相な身体はしていないし、一言、断って一緒に入ればイイダケではなかったのか?」
「……建物から出ようとしたら、三笠様とアルミランテが露天風呂で始めようとしていたのよ……」
「始めるってこれを、か?」
コンスティチューションがそう言いながら左手の人差し指と中指を伸ばし、その間に右手の人差し指と中指を交錯させ、右手を小さく左右に移動させる。
「そうよ。私には二人を止める理由もないし、露天風呂が見える位置から離れて、どうしたものかと思案している時にあなた達が降りてきたの」
「その二人を相手に楽しんだこともあるじゃろうに……何も躊躇うことはあるまい……責めている側に加担して、ひと汗流せばいいだけのことじゃろう……」
(日向が二人と楽しんだ経緯、コンスティチューションがそれを知っている理由は百合船(仮)幽霊船の章・209ページ~を参照)
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