夕立の出会い

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 Tシャツに膝丈のパンツ、足元はサンダルだ。  手にコンビニの袋を持っているところからして、ちょいとコンビニまで買い物に来た帰りというところだろうか。  家までがどれぐらいの距離なのかは知らないが、雨宿りを選択するぐらいだからそこそこの距離はあるのかもしれない。  小太りの様だから、単に体力がないだけかも。  色白で、いかにも運動は苦手ですって感じ。 「どんぐらい降るのかなぁ?」  大きな声。  私に話しかけているのだろうか?  そんなまさかね。  私はちらりと彼を見た。  そうすると、彼もまた私を見ていた。  目が合うと、照れくさそうに下手な笑顔で小さく会釈をくれた。 「すみません、お邪魔してます」  少しボリュームを落とした声は、どことなく優しげだった。  とくん、と私の胸が少しだけ暖かくなった。  不意に彼の顔を見つめているのが恥ずかしくなって、私は思わず目をそらした。  ちょっと、わざとらしかったかな。  胸がどきどきと動いているような気がした。
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