自宅祓いの日までの日常は

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自宅祓いの日までの日常は

霊的なる?圧力に耐えながら、いつものように仕事と家庭に縛られる日々が続く。 そんな時の息抜きはインターネットの世界だけだった。 そういえば某ファンタジーゲームのイベントは今日からだった。早速ログインしてみよう。ゲームイベントは結構楽しい。ストーリーもしっかり構成されているため、ちょっとしたショートストーリーを読んでいる感覚になる。 イベントストーリーを読んでいると主人公が “本当にそれでいいの? 後悔はしない? それは誰かに言われたから決めた事なんじゃないのかな? もし少しでも迷いがあるのなら、自分の胸に手をあててきいてみて。 本当にそれは自分で決めた事なのかどうかを。” その言葉に目が釘付けになった。 私の今抱えている問題について問われているような気がした。 私は胸に手をあててこれまでの事を思い返した。 本当に自分で決めた事だったのだろうか? 考えようとすると決まって頭痛がしていたんだ。 けれど自宅のお祓いを決めてから頭痛がしなくなった。 あれ?何だか変だ。 私の身に何が起こっているのだろう。 何かに誘導されているような?? それが何なのか当時の私にはよく分からなかった。 分かっていることはいつの間にか気持ちが流されてしまっていること。 気持ちが流されてしまうということは冷静ではないということだ。 ならば、冷静さ(平常心)を取り戻せばいいのだ。 冷静さを取り戻すもの、冷静さを取り戻す方法は・・・ 部屋の中を見渡すと1冊の本に目が止まった。 ずっと前にストレス解消にならないかとヨガの本を買ったことを思い出した。 本を参考にしながらヨガのポーズを試したが体の柔軟性が足りず脚の筋を痛めて挫折したのだった。 何とも情けない話だ。 確かその中に気持ちをリラックスするポーズなるものが書いてあったような。 本の目次を探していると簡単に見つかった。 ページを開き、本に書かれている通りの手順でやっていった。 このポーズは無理な姿勢ではなかったのでやり易かった。 頭の中を空っぽにしながら呼吸を整えていく。 すると不思議なことに霊的なる?圧力のようなものがいつの間にか感じなくなっていた。 病は気から・・昔からそんな言葉をどころかで必ず耳にすることがあったけれど、そういうものなのだろうか。 そう考えれば、仕事と家庭に縛られるなんて兼業主婦なら皆似たようなものだ。自分だけが特別に不幸と言う訳ではない。 兼業主婦のよくある不幸なのだから。 人は今抱えている問題よりも更に大きな問題にぶち当たった時、それまで抱えていた悩みが小さく感じると言う。今の私はまさにそれなのかもしれない。 気持ちが少し軽くなったところで、今回のY団体に対しての自分の考えや気持ちを整理してみた。 Y団体のIさんの言葉は隣に置いておいて、私が今回自宅のお祓いを依頼したのは確かにIさんの言葉に誘導されていたのかもしれない。しかし、自分自身が抱えている問題を何とかしたいから依頼することにしたのだ。 これで良くなるという保証はない。 いちかばちか、ギャンブル的な感じだ。 もし効果がなかったら馬鹿みたいに高額な授業料を払ったと思えばいい。いや、思うしかない・・・。 借金(カードローン)の返済は馬車馬のように働いて返すとするか。 いや馬車馬というよりは水族館のイルカショーのイルカ並みの労働力は既に消耗しているのだけれど。 良いのか悪いのか、自分なりの気持ちの整理をつけて自宅のお祓いの日を迎えた。
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