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プロローグ
昔むかし、天照大御神(アマテラスオオミカミ)という太陽神が高天原という神さまの住む地を治めておられました。この曾孫に瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)という争いごとの好きな神がおられました。尊は平和な毎日に退屈していたのですが、下界で人間たちが争っているのを見て、自分もひと暴れしようと九州の日向に降りられたのでございます。
尊は人間など簡単にひねり潰すつもりでおられたのですが、人間たちは戦慣れしており狡猾でありました。そのため尊が九州を平定するのに百年かかったということです。
さて約束の地である大和へ東征を始めたのは曾孫の彦火々出見尊(ヒコホホデミノミコト)であらせられます。尊はアマテラスの化身である八咫烏に導かれ本州に渡り、山陰地方を通って大和の地に着きました。大和王朝の始まりでございます。それから百五十年が過ぎた現在、王朝は三輪山の麓にその居を構えておりました・・・。
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