キアゲハ

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僕は翌日の早朝もカブトムシとクワガタを採るために自宅裏手の山に登った。 するとニコニコと笑顔でハナトラノオの花を見つめている1人の女の子がいることに気が付いた。 僕は一瞬立ち止まったけれど、そのまま山奥に向かおうと道を進んで、その女の子の近くを通り過ぎようとすると女の子が、 「この花、きれいだね!」 と笑顔で僕に声をかけてくれた。 僕はその女の子の笑顔に見とれながら、 「う、うん、そうだね!」 と少し緊張しながら返事をした。 「今からどこに行くの?」 女の子は元気にはきはきとしゃべる積極的な子のようで僕は少し圧倒されながら、 「今からカブトムシとクワガタを採りに行くんだよ!」 と答えると、 「へぇー、面白そう…  私も連れてって!」 と言われて断る理由もなかった僕は、 「うん、いいよ!」 と笑顔で答えた。 女の子と歩きながら僕は、 「名前は?」 と聞くと女の子は、 「紗羽(さわ)だよ!  あなたの名前は?」 と聞き返されたので、 「澄翔(すみと)だよ!」 と僕は正直に答えた。
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