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翌日以降は紗羽ちゃんが毎日僕の家に遊びに来てくれた。
紗羽ちゃんと僕は、山の沢で泳いだり山の中を探検したりと、2人で自然の中で存分に遊んで楽しんだ。
紗羽ちゃんはいつも元気で笑顔だから、僕はそんな紗羽ちゃんと一緒に遊ぶ時間がとても楽しかった。
8月31日の夏休み最終日の早朝、僕は今まで採った昆虫を虫かごに入れて、自宅裏手の山に登った。
すると紗羽ちゃんが、ハナトラノオの花を見つめて立っていた。
「紗羽ちゃん、おはよう!」
僕が声をかけると紗羽ちゃんが、
「澄翔くん、おはよう!」
といつものように元気に挨拶してくれた。
「今日は何をするの?」
と紗羽ちゃんに質問された僕は、
「今日は昆虫を山に返すんだよ!」
と答えた。
「私にも手伝わせて…」
と紗羽ちゃんが言葉をかけてくれたので僕は、
「うん、いいよ!」
と笑顔で返事をした。
沢の近くに行って、紗羽ちゃんと僕はクヌギの木の下にカブトムシとクワガタをそっと置いて葉っぱで覆い隠した。
「バイバイ、元気でね!」
紗羽ちゃんが笑顔でカブトムシとクワガタに言葉をかけていた。
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