2話 3章 玉葱ソースの鹿肉ハンバーグ

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 そうして、場所が移り変わる。  エピカが先頭を歩いており、すぐ後ろを村長夫妻が付いていきながら、  「実は、そういう訳でして。」  「成る程な。」「難儀だね。」  と、先程と同じ内容の話を道すがらに聞いていた。  さらに後ろでは、サーラが手を引いてロンドを連れ歩いている。  「お父ちゃん、ちゃんと歩いて。」  「…う、うぅ。」  やがて一同は、再び一階のエントランスを抜けていき、反対方向の廊下の奧へと辿り着いた。  そこには、一際に大きな両開きの扉がある。端にメイド達が控えており、客が近くに来ると同時に、扉を開け放った。  大人達が先んじて扉を潜り抜けていく。  続けて、サーラも部屋の中に入っていくと、目の前の光景に両目を見開いて驚いた。  「わぉ!」  その部屋は、とても豪華な内装だった。天井や壁は白い壁紙で統一され、大きな窓には庭の景色が一望できた。また部屋の中央には、大きな長テーブルが並んでいる。天板には白いクロスが敷かれており、さらに赤い薔薇の生けた花瓶が飾られている。  「…はぁ、こりゃまた。…金が掛かっているな。」  「圧倒されるねぇ。…」  と、村長夫妻も思った事を声にだしている。  その直後、すぐさまメイド達が側へと寄ってくると、村人達を席の方に促していく。  「さぁ、此方へとどうぞ。」  「は~い。」  それから、サーラから順番にテーブルへと向かい、着席していた。  続いて横に並びになる様に、アリサとロンド、さらに村長夫妻と次々に座っていく。因みにアリサは、乳幼児用の椅子に腰かけている。  それと同時に、メイド達も作業に取り掛かりだし、長テーブルに沢山の料理を置いていった。
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