第二章 愛する人が二人いる

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 幸樹の精を手のひらにすくい、玄馬は彼の後ろに塗り込んだ。  そうしなくても、そこはすでにΩの体液で潤ってはいたが。 「どうする? 指で中を、いじめて欲しい?」 「そうされると、僕。僕はもう……」  おかしくなっちゃう。  ふるふると震え、幸樹は弱弱しく頭を横に振った。 「すぐに、もっともっと悦くなりたいってことだな」 「ち、違います!」  冗談だよ、と玄馬は幸樹に短いキスをした。  それを合図に、すっかり逞しくなったペニスを、幸樹の蕾に押し当てた。 「あぁ……」  ぴくん、と幸樹のペニスが震え、露が浮いた。  来て、玄馬さん。  身体は、そう正直に叫んでいた。 「幸樹、いくぞ」 「ん、くぅ。あっ、あッ、はぁ、あぁ!」  じっくりと埋め込まれていく、玄馬の楔。  その熱を、圧を、そして愛情を幸樹は全身で感じ取っていた。
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