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明日はお出かけだから、ノーマルな愛情表現で行こう。
そんな風に、玄馬は考えながら腰をやった。
やろうと思えば、もっと濃厚で激しいセックスも可能だ。
だが、最後まで水族館を気にしていた幸樹を想い、軽めに抜き差しした。
捻らない、突き上げない、押し込まない。
少々物足りなさを感じてはいたが、幸樹のためだ。
リズミカルに動き、早めの射精を心掛けていた。
「んッ、ぅん、んッ! あぁ、はぁ、はぁ、あぁあ!」
いい声で啼きながら、幸樹は玄馬に手を差し伸べた。
「どうした、幸樹」
「玄馬さん、ありがと……」
温かな幸樹の手が、玄馬の頬に触れた。
幸樹には、解っていたのだ。
明日のお出かけのために、玄馬が力をセーブしてくれていることを。
気持ちが、ちゃんと通じている。
その事実は、玄馬に熱い感動を運んだ。
「じゃあ、出すぞ?」
「はい……」
二人は一緒に、オーガズムに駆け上がった。
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