第二章 愛する人が二人いる

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 明日はお出かけだから、ノーマルな愛情表現で行こう。  そんな風に、玄馬は考えながら腰をやった。  やろうと思えば、もっと濃厚で激しいセックスも可能だ。  だが、最後まで水族館を気にしていた幸樹を想い、軽めに抜き差しした。  捻らない、突き上げない、押し込まない。  少々物足りなさを感じてはいたが、幸樹のためだ。  リズミカルに動き、早めの射精を心掛けていた。 「んッ、ぅん、んッ! あぁ、はぁ、はぁ、あぁあ!」  いい声で啼きながら、幸樹は玄馬に手を差し伸べた。 「どうした、幸樹」 「玄馬さん、ありがと……」  温かな幸樹の手が、玄馬の頬に触れた。  幸樹には、解っていたのだ。  明日のお出かけのために、玄馬が力をセーブしてくれていることを。  気持ちが、ちゃんと通じている。  その事実は、玄馬に熱い感動を運んだ。 「じゃあ、出すぞ?」 「はい……」  二人は一緒に、オーガズムに駆け上がった。
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