第二章 愛する人が二人いる

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「あぁ、あ! 玄馬さん、玄馬、さん、んッ!」 「幸樹……」  ぐいぐい締め付けてくる幸樹の肉の感触に、玄馬は精を解き放った。 「ぁあ! ッあ、あつ、い。熱いぃ!」 「悦いか、幸樹」  思い切り引き攣り、そしてぐったりと脱力してしまった幸樹の身体を、玄馬は抱きしめた。 「幸樹も、熱いぞ」 「うぁ、う……」  はぁはぁと口で荒い息を吐き、睫毛を震わせる幸樹は、ぞくりとするほど綺麗だ。 「幸樹」 「んぁ……、は……」 「愛してるよ。心から」  そう言うと、幸樹は両腕で玄馬を抱き返してきた。  二人で抱き合い、愛を確かめ合った。 「明日、水族館へ行こうな。三人で」 「僕は……、留守番を……」 「嫌だ。親子三人で、行きたい」 「またあなたは……、わがままを……」  ふふっと笑い、幸樹は玄馬にキスをした。  大きな子どものような、この愛しい男にキスをした。
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