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水族館へ行くと、これはさすがに真也がはしゃいだ。
「わあ! 大きな水槽がいっぱい!」
「おいおい、迷子になるなよ」
大丈夫だよ、と真也は胸を張る。
こうしておけば、はぐれない。
幸樹は右手で玄馬、左手で幸樹の手を握った。
「嬉しいな。一度、こうしてみたかったんだ」
「一度、って。今まで何度もこうしてきたじゃないか」
「水族館では、初めてだから」
お父さんも、パパも、大好き!
そう言う真也に、玄馬は頬を緩めた。
「お土産はなんにする? 何でも買ってあげるぞ!」
「今、来たばかりだよ……」
微笑ましい親子の会話に、幸樹は笑った。
玄馬さんなら、大丈夫。
刺青の意味を真也が知っても、きちんと話ができる人だ。
改めて、幸樹は玄馬を見直した。
「玄馬さん」
「ん?」
「愛してます」
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