16.『推し』ですっ!

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──白くてヒラっと……? 「あー分かるなー。それ付けてお帰りなさいとか玄関で出迎えてほしい」  完全に話がズレているのだが、紬希には分かっていない。 「門脇さんにですか?」  門脇は貴堂と比べると華奢だが、それでも男性だ。  その門脇にヒラっとした白いエプロン……?  それは絵的にどうなんだろうと首を傾げる紬希だ。 「そんな訳ないだろう。紬希にだよ」 「え? 私?」 「男のロマンだよなー」  貴堂と門脇には分かるようだ。 ──男のロマン……。私には分からないものなのかしら?  家に帰ったら兄の透に聞いてみようと思った紬希なのだった。
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