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「寒く……ないです」
肌の色が白い紬希の胸元のその先が色味を持ってぽつっと尖っている。
そこに貴堂が唇をつけた。
「……っ」
唇で緩く挟まれたと思ったら、含まれて舌で転がされたりして、時折舌先で弾かれたりする。
「んっ……ん」
漏れ出てしまう声を抑えられなくて紬希は口元を必死で手で抑えた。
──ヘンな声が聞こえちゃう……。
「抑えなくていいよ、紬希。大丈夫。僕がそういう声を出させるような事をしてる。それより、気持ちよかったらいい、って言って?」
「わ……かりません。でも、腰の辺りむずむずします……」
「すごく嬉しい。感じてくれているんだな」
そうしてするりとショーツを脱がされた。
「紬希のこと、すごく大切にしたい。精一杯優しくするけど、辛かったら教えてくれる?」
その優しい声に紬希は胸がぎゅうっと掴まれる心地がした。この人相手に後悔することなんてなにもないし、辛いことなんてないと思う。
紬希はこくん、と頷いた。
開いた足の間に貴堂がそっと手を差し入れる。逆の手では紬希の手を繋いでくれていた。
紬希自身も触れたことのないその隘路に貴堂の指が触れる。
ぬめりを伴ったその感触に紬希の腰が揺らめいた。
ゆるゆるとその周りを指が辿って時折つん、と尖った場所を指が弾く。
無意識にぴくん、と身体の揺れてしまう場所だ。そこにも貴堂はくるくると指で触れる。
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