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「いえ、こちらこそとても興味深いお話をたくさんありがとうございます。沖縄は何回か来ているけれど潜水艦は初めてだったので大変面白かった」
そんな会話を聞いて、紬希は驚く。
「あら、初めてだったんですね」
「うん。あることは知っていたけど乗船する機会がなくて。今回経験できてよかったよ。とても楽しかった」
「良かったです。私も楽しかった」
キャプテンにもまたお越しくださいね、と二人は笑顔で見送られた。
紬希も濡れることなく海の中を楽しむことができてとても楽しかったのだ。
それに、はしゃぐ貴堂という珍しいものも見せてもらったのだし。
水族館に行った後は、ホテルに戻ってディナーをレストランでいただいた。
「器も可愛い!誠一郎さん、とってもおいしいです!」
「うん。すごくおいしいね」
超一流のヴィラである。
紬希が可愛いと言った器は地元の焼き物の器で、褒めた料理はミシュラン掲載のレストランのシェフの手になるものだ。
けれど、好きな人と食べる食事が何よりも美味しいのだということは二人とも分かっていた。
今日は観光で一日外出していた。明日はホテルでゆっくりしようと決めている。
そのまるで別世界のようなホテルを紬希は入った瞬間からとても気に入っていた。
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