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「それに、今のでわかったでしょ? 和久井さんは彼女いないよ」
「え?!」
「ちゃんとした恋人がいるなら、私たちが誘う飲み会にオッケーしないはず」
一理ある。彼女がいても遊びまくる人はいるかもしれないが、和久井さんはそういうタイプではないと思う。
私の勝手な希望的観測だと言われればそれまでだけれど、美里の言うとおり、もしも恋人がいるなら飲み会の話は上手に断りそうだ。
そんな想像を膨らませていると、私の顔は緩みっぱなしになってしまった。
きっと今日は、もうなにがあっても上機嫌で過ごせる自信がある。
そして飲み会の日が楽しみで仕方ない。
美里からも、その日は気合いを入れようね!と心強い言葉をもらった。
彼女が作ってくれたチャンスを無駄にしたくないな。
当日は、がんばって和久井さんとたくさん話したい。
彼の心に、少しでも私の存在を刻めますように。
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