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「舞花、おはよう。早速だけど、昨日あれからどうなったのよ?」
翌日の朝、会社のロッカールームで着替えている私のもとへ美里がやってきた。予想はしていたものの、いきなりの質問攻撃だ。
「気づいたら、舞花と和久井さんがふたりでいなくなってたから驚いた。いい感じになったの?」
制服のスカーフを巻いている私の手を掴んで、詳しく聞かせろとばかりに美里がニヤニヤとした顔つきで詰め寄ってくる。
「いい感じというか……和久井さんの部屋に行った」
「えぇ?!」
「お持ち帰りされちゃった」
私の言葉を聞き、美里は驚いて口をあんぐりと開けている。
面白い。わざとふざけて大げさに言った甲斐があった。
「すごい急展開! 和久井さんは意外と肉食だったんだね」
美里は顎に手をやりながら、未だに驚いたままでフリーズしそうだ。
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