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セクシュアルティとか
「バイセクシュアルなの?」
遥人は真剣な顔をして聞いた。
結衣はひょいと机に乗って腰をかける。
「君みたいな女が好きな男のこと、ヘテロセクシュアルって言うんだけどさ。」
結衣は笑みを浮かべて語り始めた。
「突然「ヘテロセクシュアルなの?」って聞かれたとするじゃん。」
試すように結衣はいじわるそうな目をする。
「君は飲み込める?」
遥人は思わず固まっていた。
「「ヘテロセクシュアルって何?」ってならない?」
結衣の言葉に遥人はうなずく。
「まあ。確かに。」
「それと一緒。」
楽しそうに笑う結衣。
「私は私。君は君。」
結衣は自分と遥人を交互に指差す。
「それでいいんじゃない。」
優しく諭すように結衣は言った。
「じゃあ、また明日。」
結衣は大きく手を降っていなくなり、人ひとりいない教室に遥人は取り残された。
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