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「ううっ、優しいお義姉さまに、ペスカはこれまで何て事を……っ。ラノベだったら寝取り系妹なんてざまあされて#然__しか__#るべきなんですよ! 本当に謝っても謝りきれません……!」
「貴女、ペスカではないのね?」
明らかにこれまでのペスカとは違う人格だ。
気付けば私は、彼女に自然とそう問いかけていた。
「……ペスカでもあるんですが……わたし、前世は、桃子と呼ばれていました」
「そう……貴女はモモコというのね。リーベス、モモコを落ち着かせたいわ。温かい飲み物と……何かお菓子を用意してくれる?」
ペスカとモモコ。どういう仕組みなのか全く分からないけれど、そういう事らしい。
これまでのことを覚えているということは、彼女の中にはペスカとしての記憶もきちんとあるようだ。
それに加えて、私の知らない単語を連発するモモコという存在も、彼女の中に確かに在るのだ。
とりあえず彼女を落ち着かせるのが先決だと思った私は、隣で固まっているリーベスにそう声をかけた。
「――分かりました。すぐにご用意します。メローネ様も別邸に戻って頂きますね」
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