その6 おいもは美味しい

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その6 おいもは美味しい

「……眠ってしまわれましたね」  リーベスが呆れたように言う。 「ええ。疲れているのでしょう」  私も目の前でテーブルに突っ伏している義妹だった少女を見て、ふうとため息をついた。 「プルーニャは戻っているかしら。ペスカを客室に運んでもらいましょう」  彼女の住まいである別邸に、とも思ったけれど、今彼女は非常に混乱しているようなので、伯母様と共にいるのは良くないだろうと判断した。  その場にいるメイドに声をかけると、彼女は頭を下げた後この部屋から退室していった。  ちなみにプルーニャというのはメローネ伯母様を横抱きにして別邸まて運んでいった屈強なメイドだ。  彼女ならばペスカを軽々と運んでくれるだろう。
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