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すぐに部屋に来たプルーニャは、ペスカを赤子のように抱き上げると、颯爽と部屋から出ていった。
ティーセットが並べられているこの空間にいるのは、私とリーベスだけになる。
もう少し話がしたいと我儘を言って、私はリーベスを隣の席に座らせることにした。
「……ねえリーベス。ペスカが……モモコが言っていたこと、どう思った?」
「俺は信用していません。お嬢様に許してもらうための狂言の可能性もあります。今までのペスカ様の行動を思えば、信頼度は低いかと」
私のカップに新しい紅茶を注ぎながら、リーベスは綺麗な赤い瞳を剣呑に細める。
そう言われれば、そうなのだが、いまいち腑に落ちないのだ。
「ぱふぇ、という食べ物を、リーベスは知っている?」
「……いえ、存じません」
「他にも色々と言っていたわね。ラノベにネトリに、スマホ……だったかしら。トラックという乗り物はどんなものなのかしら。あとは、デンシャ。それって、馬車とは違うのよね」
彼女の口から紡がれたのは、聞いたこともないような食べ物、乗り物。異なる文明、違う国の、お伽話のようなことばかりだ。
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