3人が本棚に入れています
本棚に追加
自分でも見惚れてしまうほどに、ぱつぱつの白Tシャツ。
加えて、丈が間に合わずにだらしない腹が隠しきれていない様。
どれをとっても、銀二の想像を凌駕していた。
これ程の見てくれがあれば。
銀二は閃いたのだ。
銀二は外へ飛び出した。
煌めく太陽の日差しを、純白の白Tシャツが全反射した。
「あああああああああ゛ーーー」
突如として、この世の終わりを彷彿させるような叫びが轟いた。
「め、目があああああああ」
男性が、跪き、手で顔を覆いながら悲劇を物語っていた。
「おい!西野!大丈夫か?・・・・・・っっ!」
一緒にいた友人らしき男は、彼の目を見て絶句した。
目が焼けていた。
「西野!目が!くっ、きゅ、救急・・・・・・あああああああーーー目がああああああ!」
友人の目も焼かれた。
当の本人は、気分上々だった。
まさか、自分の白Tシャツの反射光で、誰かの網膜が焼かれているなど、夢にも思っていなかった。
最初のコメントを投稿しよう!