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僕の秘密
「俺さーヴァンパイアなんだー」
お前にだけこっそり秘密を教えるとかなんとかいって、言い出したのがその一言で、はっきり言って僕はあきれている。
「吸血鬼?」
「ちがうちがう。ヴァンパイア。吸血鬼なんてだせーって」
「ふーん」
僕はおもいっきり、白けた顔してると思う。実際また馬鹿なこと言い出してって心境だ。
「あ、そ」
「あーっ。コウ、てめ信じてねーだろ。馬鹿にしやがって」
そりゃ、馬鹿にしたくもなると思うんだが。
「はいはい。分かったよ。吸血鬼なんだろ? ツトムは」
僕はもう、お手上げって感じで、ほんとに手を上げる。
「吸血鬼じゃ、ね・え。ヴァンパイア。それにツトムじゃなくてヒジリって呼べって言ってンだろうがよ」
こいつの名前ね、聖勉って言うんだ。ヒジリなんてかっちょいい名字の割には、名前がダサイって、ヒジリって呼べってうるさい。僕はツトムもいい名前だと思うけど。
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