初恋ひとひら、君ひとひら。

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 ***  なお。  そのあと私は、その保育士のユキト先生に魅かれるようになっちゃって、ユキト先生に対して“結婚してくれ”を繰り返すようになって、まあ卒園まで非常に困らせてしまったというわけです。おわり。 「わー、王道ルート入った―……お疲れ様です」  いやお疲れ様ってどういう意味やねん。 「なるほど、それで先輩、年上趣味に走るようになっちゃったんですね。失恋の傷は深かった……とべふっ」  おい待て、お前まさか。 「痛い痛い痛い!枕二連撃はひどい!え、だってこの間学校の裏門のところで……ぷっぎゃー!」  忘れろ、今すぐ忘れろ!私がこの間OBに告白して見事にフラれた件なんぞ忘れろー!!  とにかく、言いたかったのは!恋なんかろくなもんじゃないってこと!今の時代、結婚なんかしなくたって生きていける、私はソフトボール一本で頑張ってくんだから!ぼっちがなんぼのもんじゃい!一生独身最高!うん!!  な、泣いてなんかないからな、ばっかやろー!!
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