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カエルは水の中をスイスイと泳ぎながら上を見上げて目を丸くした。
「なんて綺麗なんだ!」
透明の羽が木漏れ日に透けていてキラキラと輝いている。
カエルは水辺に上がり、トンボもその隣にとまる。
「カエルさん、とても綺麗な泳ぎでした!凄いです!」
「ありがとさん!トンボさんも、すらっとした体に透けた羽、空に溶け込むような飛行姿が凄く綺麗だったよ!」
2匹はすぐに打ち解け合い、会話が弾んだ。
「カエル君、ここが故郷だって言ってたね。僕もここで生まれ育ったんだ」
「えっ!そうなのかい?じゃあ、オイラたちはどこかで会っていたかもしれないね!」
「うん、そうだね!でも僕はカエル君のことは見たことないし……」
「オイラもトンボ君のこと見たことないな」
2匹はお互いに見合い、記憶を辿ったが子どもの頃に遊んでいた友達の中にはいなかった。
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