side   愛 生

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「木下くんへの配慮、申し訳ない。  助かるよ、ありがとう」 経理部長にも感謝をされたが、 「愛生はやっぱりしっかり者で  本当の気配りが素敵だ」 朔也は愛生の行動を褒めてくれた。 「確かに悪い子でないかも…」 鈴子と咲希も悪い印象は 若干払拭したようだし…  「どうにも数字に弱いなら   企画部へ配転になるように   部長にいってみるわ。   若い分、流行りに敏感だし   いいプランを出すかも」 販売促進のため、常に キャンペーンで手腕を発揮 してきた瑠李の言葉に 「私…やはり心が貧しいのね。  そうなれば嬉しいって  瞬間で思っちゃったわ」 愛生は本音を漏らした。 「嫉妬深くない女なんて  …いやしないもの…」 冷えた横顔の瑠李がいた。
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