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七月も半ばになって…
夏らしい装いでよりいっそう
注目の“アイドル”悠未は
異例ながら企画部へ配置換え。
瑠李の下で働き始めた。
「やはり経理よりは向いていたわ」
瑠李の見込み通り
乳幼児向けの新製品のオマケ作りに
悠未は喜々と弾んで
若手男性社員達と
励んでいるようだ。
「最も彼らの狙いは仕事より
悠未だけど、良いものを
作ってくれるならそれでいいわ」
「…瑠李は仕事に向いてる。
きちんと適材適所に人を
使えるのだから」
「何言ってるの、愛生は経理部の
要の一人じゃないの」
瑠李は褒めてくれるが
愛生はやはり後輩を育てるような
器でない自分を知っていた。
だから、
「来月には退職して新居の近くの
小さな会計事務所でバイトで
働くことにしたの」
結婚後の暮らしについて
瑠李に打ち明けた。
「そうなの？会社…
辞めちゃうんだ…」
少し考えているような瑠李。
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