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WB LIE Ⅱ-Ⅱ
初日を終え新生活の拠点となるアパートへ向かう。WB LIE名義で借りているアパートで事務員の寮みたいなものらしい。ただ所長は別の所で済んでいる様なので、今は僕と里佳子さんだけが使用している二階建て四戸程のアパートだった。昔ながらのアパートとう印象よりはマンションの雰囲気もあり悪くはなさそうな印象だ。
アパートは街と事務所の中間にある為、事務所からの帰りがてら街の方まで足を伸ばす事にした。島自体がさほど大きくないので、距離もそこまで遠くはないが歩くとなるとそれなりに大変である。だが、散策も含め歩いて行く事にした。
歩きながら考える。所長は様々な事の核心には触れたがらない。職務内容やWB LIEの事など……、僕にはまだ早いという事なのだろうか? 若干のモヤモヤを抱いていた。
考えながら歩いていた為、さほど時間の経過は感じられなかった。気付くと街へたどり着いており、目の前に現れた街は里佳子さんが言う程寂れてはいないがお世辞にも賑わっているとは言えなかった。
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