結婚前夜

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「潮、結婚ってなにかしらね」  教会の控え室で、莉王は呟く。  潮はカメラを手に、ぐるぐる莉王の周りを回り、激写している。  自分の参考にだ。 「ふうん。  花嫁って、此処でもブルーになるのね」  待って、メモしとく、と言い出す。  てめー。  まあ、女の友情などこんなものか、と思ったが、潮は、 「素敵なアルバム作ってあげるよ。  私、最近、そういうのに凝ってるんだ」 と言ってくれる。 「……ありがとう」 「生花もやっぱいいわねえ」 と言いながら、髪も何枚も撮っていた。  現れた允に、潮は、 「あ、允さん。  どうかと思うくらい綺麗ですよ。  どうですか?」 とよくわからない褒め方をしてくれる。  だが、允の姿を見た莉王は、まずい、と思っていた。
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