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カラフルな生花によるフラワーシャワーの中、莉王は允と腕を組み、教会の階段を下りていく。
花は城ヶ崎の母が育てたものだという。
少し青臭いが、なんとも言えない、いい香りがしていた。
忍は階段は花びらをまく人たちの中には居らず。
少し離れた木立で、さっきのウエディングドレスの女性と笑顔で話していた。
口説いているように見えるのは気のせいだろうか……。
下まで下りると、じいさんたちが潮の撮った写真を覗きはじめた。
「これこれ。
これ、動きがあっていいよ。
写真展に出すといいよ、潮ちゃん」
さすがじいさんたちはすごい。
もう、あの潮を『潮ちゃん』呼びだ。
しかし、結婚式で動きがあっていいってどういうことだ、と思っていると、潮がカメラを渡してくれた。
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