結婚前夜

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「今までずっと待ってたんだから、莉王」 と言うが、よく考えたら、出会って二週間も経っていない。  じりじりと後退していた莉王だったが、クッションにつまづき、ひっくり返る。  いつぞや、真那斗がここに投げたあと、ほとんど家にいなかったので、そのままになっていたものだ。  真那斗の呪い!?  そういや、今日、機嫌が悪かったしっ、と真那斗が聞いていたら、俺が知るかっ、と言いそうなことを思う。  そのまま、クッションに押しつけられた。 「最初の出会いに問題があったとしても、俺はお前が好きだと思うし」  思うし!?  断言してくださいっ、と思う。  この人の言い方の癖なのかもしれないが、こういう内容だと気になった。  だが、允は(いた)って真摯に訴えてくる。 「お前が今、俺を好きじゃないとしても。  絶対、一生大事にするから」  いつか好きになってくれ、と口づけてくる。
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