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忍は笑顔で、
「どうぞー」
と答える。
本当に、この人、神経太いな〜。
そう思っている間も、忍は允と笑って話している。
「やっぱり、お前はそういうの、似合うねえ」
と忍は白い法衣に袈裟をかけた允を絶賛していた。
「それにしても、怒濤の展開だよね。
正直言って、本当にここまで話が進むとは思ってなかったよ」
でもさ、僕にはわかってたよ、と忍は言う。
「お前が最初から、莉王ちゃんを好きだったってことは。
あの潮ちゃんって子も、そう言ってたよ。
いつも莉王ちゃんの側にいる潮ちゃんと、こいつだけが気づいたんだろ?
莉王ちゃんが、生きてない人に挨拶してることに」
そう言われて、允を振り返ったが、允は視線を逸らしてしまう。
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