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どうやら、思い出したようだと思いきや。
「グラカンドくんと今日のお昼はクリームシチューだね!って、喜んでいたんだった!」
…全然、思い出してねーし。
「そのグラカンドが、前から日曜学校の中を覗いてた男に拉致られたんだよ」
「えっ!…あー!」
リョウは今度こそ思い出したらしい。
「グラカンドくん、大丈夫かなぁ?ワタルくんとゲンタさんも力を貸してくれるの?」
「及ばずながら」「あっしで良ければ」
相手がどんな奴か解んねー以上、久しぶりに4人でパーティを組んだ方が良さそうだ。
報酬は4分の1に減るが、グラカンドの身柄には代えられねー。
「それで、男の居所を付き止めるのに、リョウ。あんたの魔法が必要だ」
「センリガン、上級バージョンを使うよ!」
センリガンの上級バージョンとは、特定の奴が何処に居るのか?まで、解るらしい。
「皆さん…王女様親子と無事な帰りをお待ちしてます。どうか息子を助けてください」
リスティナさんの許可を得て、俺等はグラカンド救出に街へ繰り出した。
「センリガン!…うん、確かにお城の方だね」
リョウの魔法を頼りに、俺等は高級住宅街に差し掛かった。
どれもこれもデケー家ばかりで、ガキを拉致する様な奴がいるとは思えねー。
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