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ミヤビに母乳を飲ませながら、カスミがコッチを向いた。
「貴方、今まで頑張ってきたもの。降って湧いた休日だと思って今日位は3人で居ても良いと思うわ」
そういや俺はロクにミヤビの事を抱っこ出来ねーんだった。
俺は痛くならないように、ゆっくりと上半身を起こす。
「貴方?」
「カスミ、俺にミヤビを抱っこする方法を教えてくれ」
俺の言葉に幸せそうに笑みを浮かべるカスミ。
「ちょっと待ってね。今、ミヤビ、オッパイ飲んでるから」
「ああ…カスミ。ちょっと良いか?」
俺は王に孫を見せる約束をしてることを思い出した。
「なあに?」
「カスミの親父…王に孫を見せるという約束はどうする?」
カスミの表情が一瞬…だが、明らかに曇る。
時期的に見せるなら今だが、王にヤケに早く孫が出来たなと思われるかもしれねー。
まさか魔王の子だとは言えねーだろう。
しかし、カスミは言った。
「この子に罪は無いもの。それに魔王の子だって日の目を見れない人生を送らせたくはないわ」
「カスミ…」
「大丈夫よ。お父様がもし認めなかったとしても、この子は…ミヤビは皆の子よ」
カスミは断言した。
1度はミヤビと自害しようとしたのが嘘の様だ。
強くなったな…カスミ。
と、ミヤビが満足した様だ。
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