出産

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出産

俺もそれに続いた。 俺等のベッドの間には小せーベビーベッドが在り、リスティナさんはカスミのベッドの掛け布団をどかす。 「降ろすぞ、カスミ」 「う、産まれる…」 「まだ力まないで。今、下着脱がすから。勇者様、王女様の立ち合いをお願いします」 俺はカスミの身体を仰向けになる様に、横たわらせる。 リスティナさんは慣れた手付きでカスミの下着を脱がすと、M字開脚になる様に、両膝を立て、腰の下に枕を挟ませた。 「良いわよ、力んで。ヒィ、ヒィ、フゥー。ヒィ、ヒィ、フゥー」 「ヒィンー!ウーン!」 「頑張れ、カスミ。もう少しだ」 しばらくして。 「オギャー!オギャー!」 赤ん坊の泣き声に、カスミの足の方を見るとリスティナさんが確かに取り上げている。 初産だろうが、この速さは安産と言っても差しつかえねー。 この分だと今日は依頼は置いておいて、カスミの傍に付いてやった方がいいだろう。 「おめでとう!元気な女の子よ!今、産湯に浸けてくるわね!」 「あ、ありがとう…。リスティナさん…貴方…」 「よく頑張ったな、カスミ」 俺は片手でカスミの手を握ると、もう片方の手で、カスミの汗で額に張り付いた前髪をかきあげてやった。 グッタリと両膝を降ろして呼吸の荒いカスミ。
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